オススメ本 『サクラダリセット』

私はかなりの数のライトノベルを読んでるけど、

その中でもオススメベスト3に入るのがこの作品 『サクラダリセット

全7巻でもう完結してる。2013年のこのライトノベルがすごい!9位(だったかな?)。

超能力とか、頭脳戦とか、未来予知を覆すとか好きな人はとにかく2巻まで読んだらいいと思うよ!

一言で言うと主人公が超能力チートでみんなを幸せにする話

あとスワンプマンとか世界五分前仮説とか、思考実験が能力のせいで現実問題になって、

それにどう対処するかみたいな。

舞台は、住人の半数が不思議な能力を持つ町、咲良田。

主人公は絶対記憶能力を持つ高校生ケイなんだけど、

絶対記憶能力とか、ありふれてて比較的弱い能力じゃん?

私も最初はそう思ってました。

サクラダリセットにおける主人公の絶対記憶能力は最終的にマジで最強。

素の能力が弱くても、使い方次第でここまで強くなるのかと驚くことうけあい。

能力モノといえばもう語りつくされたジャンルだけども、

サクラダリセットの能力は、とにかく能力を想像もしない使い方で応用したり、

能力を組み合わせてチートな使い方をする規模の大きさで他の作品とは一線を画してる。

なので、普通の火とか水とか出して戦う超能力バトルモノを期待すると肩透かしをくらうかも。

基本的に非戦闘か、理不尽に強いとかピーキーな能力ばっかりなので、そもそも戦闘にならない。

戦う前に勝っている、とかそもそも戦わずに目的を達成するレベルの能力が多い。

例をあげると、指輪をつけて1分間想像するとあらゆる物理現象をおこせる(月を割るとか)能力を持ってる人とかでてきて、能力的にはもちろん最強なんだろうけど、作中ではただの便利な人扱い。(能力の強さの基準がおかしい)

主人公のケイ君の性格は、親友評価で『ひつじの皮をかぶったひつじ』

とにかく合理的で冷静、そしてわかりにくいですが優しい。

ケイ君の性格がよくわかる、主人公のカルネアデスの板に対する回答

カルネアデスの板

 一隻の船が難破し、乗組員は全員海に投げ出された。一人の男が命からがら、壊れた船の板切れにすがりついた。するとそこへもう一人、同じ板につかまろうとする者が現れた。しかし、二人がつかまれば板そのものが沈んでしまうと考えた男は、後から来た者を突き飛ばして水死させてしまった。

 乗組員がしたことは正しかったのか?(一部wikiより転載)

「正直、こんな問題の答えなんて、なんでもいいのだと思う」

(略)

「でも、より現実的にカルネアデスの板のことを考えるなら。頭の中だけではない、実際に起こった問題として考えるなら、話の焦点はまったく別になる」

生き残るために一人の人間を突き落した乗組員のことなんて問題にならない。彼の罪なんて、まったく本質ではない。

「本当に考えるべきなのは、もう二度と同じ事故が起こらないようにする方法です。もし同じ事故が起こってしまったら、二人の人間を両方救えるように準備しておくことです」

この手の話の本質は、たった一つ。悲劇が起こった。それだけだ。

なら考えるべきことは、その悲劇に、いかに対処するかだ。当たり前のことだ。

(略)

いつだって過去より未来について考えるべきなのだ。過去は未来について考えるための材料であるべきだ。

そして未来について考えた時、「何かを切り捨てなければならない」なんて事態、まず避けて通らなければならないことだ。

全員救う。当然だ。

(出典 『サクラダリセット7 BOY, GIRL and the STORY of SAGRADA 』(角川スニーカー文庫) P.263,262)

↓キリツグさんはケイ君の話をよく聞いてごめんなさいしないといけないね。

図2